実例集
四季工房で建てた実績を一部紹介します。
新築
家族のために魂を込めて建てた家
福島県郡山市M様
M邸は築18年経った今もとても魅力的。使い込んだ床、しっとりと息づく珪藻土、飴色になった天井の木目。家中の全てが優しく、柔和な時が流れていました。
エピソード1 お父上と奥さま
100歳の天寿を全うした旦那さまのお父上が建てた以前のお住まいは、小部屋が多く、北向きの台所は奥さんにとってやや住みにくい作りでした。が、お父上にとっては苦労して建てた家、「建て直すのは俺が死んでからにしてくれ」が口癖でした。
そのお父上を説得し、旦那さんは建て替えを決行しました。「家族のために住み心地のよい家を建てるのは一家の主たる証!親父への孝行である!」という強い決意でした。
新築の家に住み始め、お父上の身体に変化が起こりました。不調を訴え、夏でもカイロを手放せなかったのに、足腰がシャンとし、カイロが不要になりました。晩年、介護をしてくれた奥さまに「ママの家(新しい家のこと)はいいねえ。」と何度も言ったそうです。思い出を語る奥さまの表情には、大切な家族と最後まで暮らすことができたと満足感と充実感がありました。
エピソード2 旦那さまと奥さま
お話を伺って旦那さまはかなりの頑固者とみました。その頑固者がどのように四季工房とタッグを組み、家づくりを進めたのでしょうか。
出会いは四季工房の前身、「福島エアサイクル住宅」時代に遡ります。ふらりと立ち寄った日出山展示場、駐車場に戻ったご夫婦に「お茶飲んで行ってください」と追いかけて来たのが野崎社長。
別の日、折込で知った家づくりセミナーに参加しました。ビューホテルでのセミナー後、案内されたのが又しても日出山。二人は「あれ、ここ前にも来たぞ!」とビックリ。つまり前回訪ねた展示場と、セミナーを開催した会社が同じだとその時初めて気が付いたのです。きっとご縁があったのでしょう。展示場に流れる空気の綺麗さとスタッフの熱意が、頑固故に決意も早い一運さんを動かしました。「家を建てるならここだ!」と。
奥さまのお話「東京都へ単身赴任中は毎週、郡山に異動してからは毎日現場を見に行っていました。亡くなられた義父と私や娘達を思う一念だったのでしょう。主人に寄り添ってくれた四季工房に感謝しています。」
今、お孫さんを含め9人ファミリーが年に数回集合します。「温泉にでも行こうか?」と誰かが提案しても「いや、この家が一番!」となり、みんなで賑やかに寝るそうです。
エピソード3 サウンド・スケープ
「特別立派でも豪華でもありません。でも、居心地がいいでしょう」とお二人が自慢される庭に案内していただきました。雑木林のようにしたかったというその庭は、街中とは思えない気持ちのよい空間が広がり、本当に林にいるようです。その理由はサウンド・スケープ(音風景)にありました。枝を広げた18年目の樹木に風が渡り、鳥が集い、裏庭のつくばいで遊びます。自然の音が奏でるなんとも言えない安らぎと落ち着き、それらが花々の可憐な色や空の青さと樹木の緑と一緒になり、時がゆっくりと流れていきます。まるでお二人の人生のように。
穏やかで包み込むような笑顔とユーモア溢れた会話に終始引き込まれてしまいました。年齢を重ねた家と住み手の柔和な表情がまるで同じ。滋味あふれるやさしい秋摘みのダージリンをご馳走様でした。