環境への取り組み
四季工房は創業以来、地域の「自然」「人」「技術」を切り口にして人と環境にやさしい家づくりを実践してきました。
その姿勢は三十五年経った今も変わりありません。
1982年の創立以来、「地域」のための家づくりのシステムを構築してきた四季工房。
2002年には、日本で初めて「地域主義工務店」を宣言しました。
四季工房の家づくりの考え方
四季工房の家づくりは、エアパス工法を軸に地域の資源を活用することを出発点にしています。地域の資源とは、まず木材があり、大工棟梁などの職人がいて、彼らが受け継いでいる伝統技術があります。それらを「資源」として、現在の住宅建築に最大限生かすことが地域に貢献し、地球の環境を守る一歩になると考えます。
家づくりで実現できるエコロジー
四季工房の環境への取り組みは、「建築-居住-解体」という住宅の一生に、最初から最後まで途切れなく続く仕事に埋め込む形で実践しています。
木の家は森!CO2の固定化を促進する
木は大気中からCO2を吸収し、炭素化合物をストックします。樹齢20年を過ぎるとCO2を徐々に呼吸しなくなり、そのまま固定します。建築物になった木材も同様にCO2を固定し、やがて木が焼却されるなどによって、CO2は待機中に戻されます。つまり、長寿命の木造住宅は地球環境を保全するために大切な役割を担っています。
伐採 → 植林をすること
若い木は旺盛にCO2を吸収する
山が放置され、伐採・植林と循環のプロセスが機能しないと、若年齢の木が占める面積は縮小するばかりで、ますます森林の荒廃を招き、CO2の吸収も促進されます。
豊かな森は私たちの水源を守る
川から海へ、森は海をつくる
山で生まれた有機物は、川を下って海に流れ込みます。それをプランクトンが摂取し、さらにバクテリア等が食べ、それを餌として小魚や貝・エビが繁殖し、さらに大きな魚や水鳥が食べるという食物連鎖が生まれます。豊かな森林は、山〜川〜海という生態系を守り、魚介類の生長も助けることになります。
国産材と自然素材へのこだわり
四季工房では、木材一貫生産システムを確立しました。このことはトレーサビリティのしっかりした「顔」の見える木材の使用とコストの削減につながっています。また、人工乾燥や薬品処理をしていない国産無垢材を使い、ボンドなどの接着剤を使わずに施工しているため、解体してもリサイクルできます。100%リサイクルが私達の目標です
木材をリサイクルするための取り組み
国産無垢材の使用に徹する
極力、ボンドレス施工
防カビ剤一切不使用
釘やボルトの使用削減
自然の風を呼び込む広がりの間取り
四季工房が採用している「広がりの間取り」はリビングやダイニングなど、家族の共用空間をできるだけ広く一体的につくるという特徴があります。そのため、リビングやダイニングに吹き抜けや階段を配置することが多く、風が抜けやすくなります。また、開閉が自由自在な引戸を多用することで通風の調節をしやすくします。「風通しの良さ」を生かす昔から伝わる間取りを取り入れることによって、できるだけ自然の風を取り入れて体感温度を快適に保ち、冷房使用の抑制につなげます。
トップコミットメント・目次
- トップコメント
- 目次
四季工房のビジョン・特集
- 四季工房のビジョン
- 新・環境社会宣言
- 宣言1 LCCO2 50%以上の削減を達成
- 宣言2 「森林認証材」を中心とした国産材100%の家づくりの深化
- 宣言3 真に価値のある「長期優良住宅」をつくる
- 宣言4 職人と地域の資源を生かして「循環型社会」の構築
- 宣言5 伝統工法の家づくりを守り後世に継承
- 座談会 住まい手と語る「愛着の持てる住まい」とは……
- 変化していく家族をおおらかに受け止めてくれる家にずっと住みたい
環境への取り組み
- 四季工房の環境への取り組の考え方
- 新・住まいのエコ1 「エアパス工法」を軸にLCCO2 50%以上削減できる住宅を建築
- 新・住まいのエコ2 国産材の適期伐採、天然乾燥で輸送と乾燥エネルギーを削減
- 新・住まいのエコ3 「100万本の植林活動」をすすめ、”伐ったら植える”循環をつくる
- 新・住まいのエコ4 「広がりの間取り」、「生涯メンテナンス」を通して長寿命住宅をつくる
- 新・住まいのエコ5 バイオマスエネルギー活用の薪ストーブの設置を促進
- 事業所内の環境保全活動
- 物質恵那ルギーの使用量(マテリアル・バランス)
- 環境目標と実績
社会への取り組み
- 援農、野菜づくりの開始
- コミュニケーション活動
- NPO法人「未来の森づくり」による海外支援
- 会社概要
- 第三者意見書(マテリアル・バランス)
- 四季工房の歩み
編集方針
本報告書は、持続可能な社会へ向けて、地域主義工務店として四季工房が取り組む環境配慮活動と社会かかわりを記載したものです。本報告書では、2009年の活動テーマである環境性能を追求する家づくり」について、より具体的にご理解いただけるよう特集ページを設け、その活動の成果をまとめて報告しました。また信頼性を向上させ、外部の方とのコミュニケーションを深めるという観点から、本報告書に対して第三者意見をいただき感謝しています。
参考にしたガイドライン: 環境報告ガイドライン(2007年版)
対象期間:2009年1月〜 2010年6月( 活動内容に関して、一部期間外のものも記載しています)
対象期間:全事業所(子会社含む)