コラム
注文住宅で予算オーバー!原因やコストダウンのコツを徹底解説
注文住宅は自分で仕様や間取りを決めることができるため、つい予算オーバーしてしまうことがあります。
しかし、あまりにも高くなりすぎてしまうとお金を払うことができなくなってしまいます。
また、コストダウンをするにしてもどの部分を削るべきか分からない人も多いでしょう。
そこで本記事では、注文住宅で予算オーバーしてしまう原因や、コストダウンをする方法について解説します。
注文住宅で予算オーバーしてしまう原因
注文住宅で予算オーバーしてしまう原因は以下のようなものがあります。
・住宅設備のグレードを上げすぎた ・土地に予算をかけすぎた ・地盤改良工事が必要だった ・太陽光パネルを設置した ・見積りが間違っていた ・家の延床面積を広げた ・全館空調や床暖房を導入した ・外構の見積もりを後回しにした |
家づくりは数千万単位でのお金のやりとりになるため、10万や20万は安く感じてしまうことがあります。そのため多少予算をオーバーしたとしても、「ま、いっか」という意識になってしまいます。
少しの仕様変更やグレードアップでも、積み重なると高額になってしまいます。全体の予算を考えながら仕様を決めていきましょう。
新築の購入時に予算オーバーしたら削るところは?
住宅を買う上で一番大事となるのは「安全に暮らせるか」です。
そのため、住宅の安全に関わるような部分の費用を削減することはおすすめできません。
予算オーバーしたときに費用を削る効果が大きいのは、延床面積を減らすなどの設計面です。もし設計が譲れないのであれば他の部分でコストカットを考えます。
考える方法としては優先順位を付けていく方法が効果的です。譲れないものを順番にリストアップしていき、下位のものの予算を削るようにしましょう。
注文住宅で予算オーバーした際に後悔しないコストダウンのコツ8選
ライフスタイルにぴったり当てはまった注文住宅を手に入れるというのが理想的ですが、どうしてもお金がかかってしまいます。
注文住宅の購入で、予算がオーバーしてしまったという人は少なくありません。
しかし当初の予算よりも大幅にオーバーしてしまった場合には削ることも必要です。ここでは予算オーバーしたときにコストダウンする方法について紹介します。
- 建物の凹凸を減らしてシンプルにする
- 収納スペースを無駄に設けない
- 延床面積を減らす
- 仕切りを減らして間取りの空間を広くする
- 水回り設置箇所をまとめる
- 屋根の形をシンプルにする
- 照明器具や冷暖房器具は自分で手配する
- 後付けできるオプションは保留にする
上記8点のコストダウンの方法を利用して、上手に予算内に収めましょう。
建物の凹凸を減らしてシンプルにする
建物の形をシンプルにすると、コストダウンできます。シンプルな形だと使用する材料も少なくて済み、建築の工費も削減できるからです。
2階と1階の延床面積を同じにする「総2階住宅」にすると建物の凹凸が少なくなるので、費用を抑えることができます。
収納スペースを無駄に設けない
収納スペースはつくる分だけ、棚や扉を取り付けることになり費用がかかります。
また、スペースがあるほど余計な物が増えてしまいがちです。収納スペースを一つにまとめたり、棚や扉を設けずに収納グッズを上手く利用したりするのがおすすめです。
延床面積を減らす
延床面積は住宅の全ての階の面積を足したもので、広さに比例して工事費用は高くなります。
延床面積を減らせば、その分だけコストダウンになります。
仕切りを減らして間取りの空間を広くする
部屋数を増やすほど仕切りが増えて、壁やドアなどの材料が必要になるのでコストがかかってしまいます。
間取りをよく検討して、本当にその部屋が必要なのか考えましょう。
水回り設置箇所をまとめる
水回りの設備を1箇所にまとめるとコストダウンすることができます。1階にキッチン、2階にお風呂など水回りの設備を分散させると給排水管が複雑になり、工事費用が高額になります。
各階にトイレを設置したい場合は、1階のトイレの真上に2階のトイレを作るのがおすすめです。給排水管をなるべく短くすることによって、費用を抑えることができます。
屋根の形をシンプルにする
屋根の形をシンプルにすると、工事費用を抑えることができます。複雑な形の屋根だと、その分つくるのに材料や手間がかかるからです。
切妻や片流れの形がおすすめです。
照明器具や冷暖房器具は自分で手配する
照明器具やエアコンなどの冷暖房器具はハウスメーカーが手配してくれますが、自分で用意するほうがコストダウンにつながる場合もあります。
後付けできるオプションは保留にする
食洗機や浴室乾燥機などは人気のオプションですが、いざ住んでみると意外と使わない人が多いです。取り付けるか悩んでいるのであれば、一度保留にして、欲しくなったときに取り付けるのがおすすめです。
注文住宅の予算を削らない方が良い箇所
注文住宅の予算がオーバーしたときにコストダウンすることは必要ですが、やってはいけない項目も存在します。
- 耐震性
- 断熱材
- 屋根
- 外壁
- 窓
上記の項目は建築時にコストダウンできても、万が一の時や長期的なトータルコストでは逆にコストアップになる可能性が大きいです。
耐震性
建築基準法により耐震性の基準は決められており、どんなにコストダウンを目指す場合でも、その基準以下のレベルになることはありませんが、自身や家族の命を守るためにもより安全で強固な家をつくりたいものです。
断熱材
夏暑く冬寒い、住み心地の悪い家になってしまい健康に悪影響が出てしまう恐れがあります。
また、結露やカビなどの発生により、家の寿命を早める原因にもなってしまいます。
屋根
屋根は雨から建物を守るとともに日差しも遮ってくれます。しかし、軒(のき)をなくしてコストダウンした屋根は建物の劣化を早めてしまい、日差しで暑い家になってしまいます。
また、安価な屋根材は耐久性が劣り、後々メンテナンス費用がかかります。
外壁
安価すぎる外壁材は、雨や風に弱く、家の劣化を早めてしまいます。外壁はある程度の年数が経てば必ず劣化するのでメンテナンスが必要となります。
耐久性に劣る外壁材を使用した場合、コストダウンできたとしても後々メンテナンス費用がかかってしまいます。
窓
断熱を考えるうえで、サッシの窓枠とガラスの性能レベルを上げるのは必須といえます。
性能が低い窓では、室内の熱を逃がして快適性を損なうばかりか、結露を発生させてしまいます。
予算オーバーして注文住宅を購入するケースを実際にシミュレーション
住宅ローンを利用して注文住宅を建てる際に、予算を大幅にオーバーしてしまうと、その後の生活を圧迫してしまいます。
したがって、注文住宅を建てる際には、先述したコストダウンのポイントを意識しながら資金計画を立てることが大切です。しかし、必ずしも予定通りに進むとは限らないため、予算オーバーしてしまうケースも把握しておく必要があります。
ここからは、予算オーバーするとどうなるのかシュミレーションします。
予算1,000万円オーバーの家を買うとどうなる?
予算1,000万円オーバーの住宅を買うとなると、1,000万円余計にローンを組む必要があります。
全期間固定型金利で金利を1.3%、返済期間を35年とすると、総返済額や毎月の返済額は以下の表のようになります。
当初の想定 | 予算1,000万円オーバー | |
借入金額 | 2,000万円 | 3,000万円 |
毎月の返済額 | 59,296円 | 88,944円 |
総返済額 | 約2,490万円 | 約3,735万円 |
予算を1,000万円オーバーしてしまうと毎月の返済額は2万円以上増え、総返済額も1,245万円増えてしまいます。
まとめ:注文住宅の予算オーバーで後悔しないための資金計画を
注文住宅を購入するときにほとんどの人は予算オーバーしてしまいます。多少の予算オーバーであれば、問題ないかも知れませんが、あまりにも高額だとライフプランに影響を及ぼしかねません。
大幅に予算オーバーしてしまわないように上手にコストダウンの方法を使いましょう。
四季工房では過ごしやすい住宅の提案を行っており、資金計画のお手伝いもしています。住宅を建てたあとのことも考えて、お客様に寄り添ってご提案いたします。モデルハウスも各地にあるため住宅の購入をご検討している人はお気軽に足をお運びください。