コラム
屋根裏部屋のメリットとは?意外な活用方法も解説
マイホームを建てるうえで、予算とスペースには上限があり、スペースの有効活用を考えた時に、屋根裏部屋の導入はよい解決策となります。収納スペースとしての利用を考える方が多いかもしれませんが、実際にはその用途は様々です。屋根裏部屋の使い方は人それぞれであり、自分たちに合った使い方を見つけることが大切といえるでしょう。
そこで今回は、屋根裏部屋を設置するメリットと活用方法を解説していきます。
また、設置する際に、注意しておきたいポイントもあわせてお伝えしますので、ぜひマイホーム作りの参考にして下さい。
屋根裏部屋とは?屋根裏部屋の隠れた魅力
屋根裏部屋は『部屋』と表記されていますが、建築基準法では物置として定義される空間のことを指し、屋根の裏側に当たる部分の空間のことで、『小屋根裏』ともいわれます。ロフトも同様に、屋根裏の一種として分類されています。
法律上は物置と定義されているものの、物置を部屋として利用することは可能です。収納スペースとして優れていることはもちろん、部屋としての機能を最低限持たせることで、使い方の選択肢が広がります。自分たちに合った使い方を、設計の段階で考えておくことをおすすめします。
また、屋根裏部屋は法律上、物置として扱われるため延床面積へ算入されないことも魅力の一つといえるでしょう。一定の要件を満たす必要がありますので、詳細は後ほど解説いたします。
屋根裏部屋のメリット
屋根裏部屋の導入にはメリットがいくつかあります。
ここでは具体的なメリットを例としてあげていますが、どの程度メリットに感じるかは人によって違います。自分たちのライフプランを考えながら、屋根裏部屋を配置するのがよいかどうか考えてみましょう。
・メリット1.収納スペースが確保できる
・メリット2.プライベート空間が確保できる
・メリット3.費用面でお得
それでは、上記3点について順番に見ていきます。
メリット1.収納スペースが確保できる
屋根裏部屋の一番のメリットは収納スペースが確保できることです。居室を広く取っても、収納スペースが少なければ、部屋が散らかりやすくなります。
また、アウトドア用品など使用機会が少ない割にスペースを取る荷物の保管に向いています。階段の昇り降りを考えると、大きな荷物を頻繁に出し入れするのには向いていませんので、使い方をあらかじめ考えておくとよいでしょう。
メリット2.プライベート空間が確保できる
自分だけのプライベート空間として利用できる点も、屋根裏部屋のメリットの一つです。テレワークの普及により、在宅で仕事をする機会も増えていますので、ワークスペースとして利用するのもよいでしょう。
屋根裏部屋は居室ではありませんが、自分だけの空間の確保に役立ちます。自分たちに合った使い方を探してみましょう。
・メリット3.費用面でお得
屋根裏部屋の導入は費用面においてもメリットがあります。3階建てに比べ建築費用が安くなることに加え、2階建ての場合、構造計算が免除されます。
また、要件を満たす必要がありますが、延床面積に算入されないため、固定資産税など税金面でもメリットがあります。
屋根裏部屋の活用方法
屋根裏部屋は、天井の高さなど一定の制限を受けるものの、使い方によっては一つの部屋として使用できます。どのような使い方ができるかを、活用方法を交えながら解説していきます。高さなどの制限がありますが、ひと工夫することで快適な空間を作ることができます。
・収納スペース
・書斎
・子供部屋
・寝室
実際の生活を想像しながら見ていきましょう。
収納スペース
オーソドックスな使い方といえますが、収納スペースは多くて困ることはありません。一年を通して使用頻度が少ないものを保管しておくのに便利です。
また、棚を設置したり、ハンガーパイプを設置したりと、整理整頓がしやすい環境を整えていくことが大切です。
収納スペースとして使う場合、居室としての機能は必要ありませんが、熱や湿気がこもりやすいので、最低限の対策は必要です。収納として利用する場合も、専門家と相談して快適な空間を目指しましょう。
書斎
収納する荷物が多くなければ、書斎として利用する方法もおすすめです。高さの制限もイスに座ってしまえば気になりません。
在宅ワークの機会も増えており、集中して作業するための閉ざされた空間の役割は、今後も高まることが予想されます。
子供部屋
小さいお子さんにとって屋根裏部屋は、秘密基地のような感覚でわくわくする場所といえます。自分が小さかった頃を思い返して、心当たりがある方も多いのではないでしょうか。多少散らかしたままでも人目に付きにくい場所なので、急な来客に対応できるのも嬉しいポイントです。
ただし、屋根裏部屋を子供部屋として使用する場合、安全に配慮した設計が必要です。落下防止の柵を設けたり、梯子に手すりを付けたり、お子さんが安全に遊ぶことのできる環境を整えておかなければなりません。
寝室
屋根裏部屋を寝室として利用するのも一つの方法です。天井高が低いため、ベッドではなく、布団を敷くことで圧迫感も少なくなるはずです。
寝室として利用する場合、空調設備の設置が望ましいのですが、エアコンの設置によって居室とみなされてしまう場合があります。事前に建築会社や自治体へ確認しておきましょう。
屋根裏部屋を活用する際のポイント
屋根裏部屋を有効に活用するために、知っておきたいポイントを解説します。
・断熱方法を慎重に選ぶ
・床面積にカウントされる範囲を理解
・換気の重要性を知っておく
以上の3点は、屋根裏部屋の使用用途にかかわらず押さえておきたいポイントとなります。
断熱方法を慎重に選ぶ
屋根裏部屋は位置の関係上、屋根の熱が伝わりやすく、夏場の気温上昇について配慮が必要です。断熱方法には屋根断熱を選んでください。
天井断熱に比べ費用が割高となりますが、収納以外の用途として使用する場合は、必要経費と割り切りましょう。
床面積にカウントされる範囲を理解
屋根裏部屋は一定の規定を満たしていれば、床面積に算入されませんので、その範囲を理解しておく必要があります。
天井高は1.4m以内でなければならず、面積は階下の床面積に対して2分の1以下でなければなりません。
その他、換気目的の開口部の制限や、階段・梯子を可動式のものにするなど各種要件を満たす必要があります。
地域による違いもありますので、お住まいの地域の条例を確認しておきましょう。
換気の重要性を知っておく
屋根裏部屋は外気の影響を受けやすく、寒暖差による結露の発生に注意しなければなりません。湿気をコントロールするためにも、空気の流れを意識した換気が必要です。技術的な問題となりますので、専門家に相談して任せてしまうのがよいでしょう。
場合によっては、換気扇による機械換気も検討してください。
まとめ
ここまで、屋根裏部屋のメリットや魅力を紹介してきました。
屋根裏部屋は単なる収納スペースだけはなく、色々な活用方法があります。自分たちの暮らしを考えて、導入を検討してみましょう。使用方法をある程度決めておかなければ、導入したものの使わなくなったということになりかねません。
屋根裏部屋を導入する際には、各種法令の規定や注意すべきポイントがあります。条例など地域による違いもありますので、自分たちだけで調べるのではなく、家づくりの専門家に相談してみましょう。その中で、新しい選択肢も見つかるかもしれません。例えば、スペースの有効活用であれば、空間を自由に有効活用できるスキップフロアもおすすめです。
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